夏の猛暑もゆるんできて、しばらくすると秋の気配してくるころ。
秋と言えば、食欲の秋。さんまは今年も水揚げがさっぱりのようで私もまだ今年の新さんまにはお目にかかっていません。しかし、お米は確実に収穫の時期をまもなく迎えます。
今年の新米が食卓にのぼるようになると必然的に皆さんテンションもあがるもの。
これまで定期的にお米の話を書いていますが、今回もお米のあれこれをかかせていただいて、みなさんの新米のテンションを上げていただきたいと思います。
しかしお米の話になると、ついつい長文になってしまいますね。ご容赦を・・
2020年9月 ライター M.M
佐渡島のお米は、成長中!!
そして待ちに待った収穫の時!!!
ツイッターで、新米が実っていくことを報告しています。
8月28日から撮影された田んぼの風景を、精米工場(コープ佐渡)の工場長から送っていただいております。
最初の8月28日は青々としていましたが9月2日ではほんのり黄色になり、その3日後の9月5日では、かなり黄色くなってきています。収穫は9月17日の画像をいただいております。
日々黄金色に向かって変化しながら、段々とおいしいお米に育ってきての収穫です。
新米を待って、ワクワクするのもいいもんですね。
ライター M.S
いつまで新米?
お米の収穫時期は「品種」によっても変わりますが、主として育つ産地で目安があり、早いものでは7月中旬ぐらいから暖かい九州地方で収穫され、段々と北上して10月からほとんどの銘柄が新米として販売されます。
さて本題です。
10月から新米として出荷されるお米はいつまでが新米として名のれるのか?
実はこれ、食品表示法によって定められています。
新米 = 秋に収穫してその年の12月31日までに精米され、包装されたお米
つまり、1月で売られているお米ぐらいまでが新米として名のることができます。
新米になったら、どのぐらいの水加減まで減らしたら良いのか?
私は母から、祖母から「新米は水分が多くて柔らかいので、お米の水加減は減らすもの」として教わってきました。でもついつい水加減少な目にしすぎて、ゴワゴワになってしまうといったことを毎年続けていたような気がします。
とあるときに専門の本などを読んでみると様子が違いました。
諸説ありますが、もっともらしい回答としては
1合で10cc程度減らす
つまり
3合炊きなら・・30cc
5合炊きなら・・50cc
それでは、「50cc」はどのぐらいの水の量かというと
ジュースとか缶コーヒーの小さい缶=約190cc
ということは 5合炊きの炊飯器で減らすべき水の量は
➡ 小さい缶コーヒーの約1/4強 程度
それしか減らさないで良いの? ぐらいの量ですね
でも、新米は柔らかいので水を吸収しやすいということは言えるようですので、ほんの少し減らす程度でOKとのこと。
私などは水加減はお釜についている線で水の量を決めているので、50cc程度の誤差は普段から普通にあります。
でも新米時には、かなり水を減らしてしまうので私が毎年新米でやってしまっていた「水加減少な目にしすぎて、ゴワゴワ」はこのようなことが原因だったわけですね。
現在は、お米の原料玄米の保管温度、湿度などの管理が進歩し、また精米時の検査管理も徹底しているので、新米時期を過ぎても水分量などの差が新米と新米直前の差が少ないので、炊飯時の水の量はあまり減らさなくても良いようです。
お米のクレーム こぼれ話し
昔、とある社員食堂にお米を納品していたのですが「新米になってからお米が柔らかすぎる」と料理長からのクレームがありました。私は食堂に行って納品したお米を持ち帰り、精米工場で検査してもらいました。しかし特に問題は発見できませんでした。でも食堂のお米は柔らかいままで水加減を変えても一向に改善されません。
さてどうしよう?
原因がわからないので、お米を研いでから炊飯するまでを見学させてもらうことにしました。
その社員食堂では、お昼のが終わると、次の日に炊くお米をすぐに洗米して洗米したお米をザルに入れておきます。(1日つけておくとお米がふやけてしまうのでザルに入れて水をきっておくとのことでした)そして次に前の日に洗米しておいたお米を直ぐに再度洗米して炊飯します。
もうおわかりの方もいらっしゃると思いますが、前日に洗米したお米は水を吸ってしまってザルで水を切ってもやわらかくなっています。これを次の日に洗米すると柔らかくなったお米は割れてしまって炊飯するとベチャベチャになってしまいます。(夏場なんかは夜温が高ければ雑菌が繁殖して匂いが発生してしまう可能性もあります)
料理長は長年このやり方でお米を炊いてきたとのことで最後まで納得されていませんでしたが、前日の洗米とザル保管をやめていただいたところ、この問題は直ぐ改善しました。
私職業柄、ご家庭にご訪問して炊飯のやり方をお聞きする機会が多くあります。この料理長のような極端な例はありませんがオリジナルで秘伝的な炊飯の方法を色々と拝見しました。
でももしご家庭でお米が美味しく炊けなくなったと思ったら、秘伝のやり方ではなくごく一般的な炊き方を試してみることをお勧めします。浄水器に変えたので水質が変わったとか、その手の原因でなけらば、ほぼ解決します。
【ごく一般的な炊き方】
浸漬時間は、夏場で20分、冬場で1時間~1時間半
洗米の最初は大量のお水を使用して、とぎ汁が透明になるまでとがない(白くても大丈夫)
お米に最初に水を入れた時がいちばん米のヌカが落ちます。また最初にお米に水を入れた時が一番お米が吸水しますのでヌカくささを最小限にするには最初に大量の水を入れるのが良いようです。また昔より精米技術は進んでいるのでお米のヌカは昔より少ない状態で精米されています。透明になるまでとぐと、かえってお米が割れてしまったり旨味も逃がしてしまいます。
お米も農作物なのでその年によって味や食感が微妙に変わります。
昨年のこの銘柄と今年は味が違うのはおかしいと言ったご意見も新米がはじまると聞かれますが、お口に合わなければ他の銘柄に変えていただいたり、変わったけど気にならない方は、今年はこんな味か、来年はどうなるんだろう?などと楽しんで食べていただければ幸いです。おいしいお米ライフを!
ライターM.M
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令和2年米
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